中華思想と幻獣の意外な関係

私は昔からファンタジーが、想像上の生き物が好きでした。7歳くらいの時には、ペガサスが存在しないことを本気で悔しがっていた記憶があります(笑)。高校生位になると、「幻想生動物事典」やら「幻想世界の住人たち」といった本を主に学校の図書室で漁っていました(今は文庫版が出ているようです)。ファンタジーの世界にドップリ浸かる、とても幸せな時間。時々ゲームやマンガの元ネタを見つけては、ニンマリしていたものです。

幻想生物もいくつかのカテゴリーに分けられます。神獣(例:麒麟)や合成動物(例:キマイラ)という風に。その中に「異形人類」というカテゴリーがありまして、これは読んで字の如く異形の人間のこと。例としては耳長人のような。大量に前掲書やその類似書を読んでいて気づいたのですが、この異形人類、中国大陸由来のものがやたらと多いのです。前掲の耳長人に加えて、長股人・長臂人・一目人・貫匈人etc…

なんでか?少し考えてみたら結論が出ました。答えは

中華思想

でした。

東夷・西戎・南蛮・北狄。中原以外は皆蛮族の住む地、異形の人間がたくさん住んでいるに違いない、という想像がたくさんの異形人類を生んだのだろうと思います。それにしてもすごい想像力です。

しかし思想でもなく歴史でもなく、ドップリ趣味の世界に浸かっていて中華思想に遭遇するとは思いませんでした。

蛇足:「ペガサスは存在しない、というか不可能」という身も蓋もない現実を私に突きつけたのは、奥本大三郎訳の「ファーブル昆虫記」でした。「500kgの馬の巨体を宙に浮かすには大量の筋肉が必要。だがそんなことをしたらもっと重くなって余計に飛べなくなってしまう、だから無理」という単純明快な理論の前に、幼い私は完敗でした。ちなみに「でもカマキリならできるよ、小さいから」と続くのですが、ソレジャナイ感がすごかったです。

投稿者: 管理人富永

関東在住。気がついたらアラフォー。女性。

コメントを残す