私は小中高の12年間で、男女別名簿・男女混合名簿、どちらも経験しました。
小学校入学時は男女別でしたが、当時は特に意識していませんでした。出欠を取る時に男子が先か・女子が先か、で揉めた記憶も特にありません。担任が「今日は男の子からかな?女の子からかな?」と聞いてから、日直(男女各1名ずつ)がジャンケンしたり、「昨日は女子からだったから、今日は男子!」という意見が出たりして決める、というほのぼのしたやり取りを覚えています。
そしていつの間にか、小5位からは男女混合になっていました。「あれ?混ぜるの?」と思いましたが、別に気にした記憶もありません。「これからはこうなるんだ」と思っただけです。その辺りで、「NHK週刊こどもニュース」をまとめた「目からうろこ NHK週刊こどもニュース・スペシャル小学生の大疑問100」という本を読み、「何気ない区別が差別に繋がるという意見もある」ということを知るわけで。世の中表面だけでなく、突っ込んだところまで考えなくてはいけないんだ、色々大変だなぁと思いました。
その後中学校は男女別で、高校では男女混合に戻りました。
12年間の移り変わりを単純にまとめると、別→混合→別→混合となります。そして二度目以降、移り変わる時に意識の上で何か「段差」「断層」の様なものを感じていました。言葉にしづらいのですが。自分自身はもちろん、「学校」という環境自体も変わっていないのに、意識の上で別世界に足を踏み入れた様な。特に中学入学時には、制服やら生徒手帳の「生徒心得」やらのためなのか、変な圧迫感を覚えていました。その後の高校入学時には「あ、’元の世界’に戻ってきた」という感覚がしました。
意識面での影響は一度置いて、単純に機能面でのそれぞれの長短を挙げてみると以下のようになります。
男女別名簿のメリットは
- クラスの男子・女子の人数がすぐわかる
- 健康診断の時、自分が何番目かすぐわかる
逆にデメリットは
- クラス内に同じ番号の人間が二人いて、ややこしい(例:男子の5番と女子の5番)
ですね。
男女混合名簿のメリットは
- クラス内にその番号の人間は一人しかいない
デメリットは
- クラスの男女の人数がすぐに出てこない
- 健康診断の時、自分が何番目かわからない
ということです。
混合名簿の2番目のデメリットを理由に、混合名簿を廃止しろ!という主張もある様ですが、それは極論というものでしょう。自分の直前にいるのは誰なのか、把握していれば問題ないのですから。むしろ、出席をとるたびに毎度毎度男子が先、という状況が10年以上続く方が、意識の上で悪影響ではないかと思います。現に「いつも男子が先でずるい!」と思っていた人もいる様です。小一の頃の私が気にしていなかったのは、第一に幼くてそこまで頭が回らなかったから、第二にいつも男子が先!にならない様、担任が配慮していたのが大きいのではないかと考えています。