寸借詐欺?な兄妹の話

もう四半世紀も前、私が小学校高学年の時。その兄妹に遭遇したのは某市営バスの車内でした。当時私は、少し離れたスイミングスクールに市営バスで通っていたのです。(スクールのバスでなく)

ある日のスクールの帰りのこと、いつものバス停でいつもの様に降りようとしたら、小学生くらいの兄妹が乗ってきました。最初に、お兄ちゃんがそのままスーッと乗ってきたので、後から乗る妹ちゃんがお金払うんかな?と思って見ていたら、なんとその子も払わず乗ってくる!アレっと思って見ていたら、運転手が声をかけました。

運:ちょっとお客さん、お金払ってくださいよー!

ま、当然ですな。んで、この後に続く兄妹のやりとりが、以下こんなんでした↓。

兄:おい、お前払えよ!(←妹に対して)

妹:えぇ!お金お兄ちゃんに渡したでしょ?

兄:何言ってんだよ。お前に渡したじゃん!

妹:私、持ってないよー!

とかなんとか、うだうだと。当然バスは発車できず、車内に嫌な空気が立ちこめ始めた…その時、1人の中年女性が進み出ました。「もういいわ、今日のところはオバちゃんが払ったげる」と。ヲイヲイ、オバちゃん払っちゃうんかい、と私内心ツッコミましたね。甘やかしちゃダメでしょ、と。そして次の瞬間、返ってきた運転手のセリフにぶったまげました。

運:やめてください。この子たち、いっつもこうなんです!

常習犯かよ!しかも有名人かよ!?

私はここでバスを降りてしまったので、その後バスがどうなったのかはわかりません。帰宅後母にこの出来事を話しました。かなりの衝撃だったので。「今日ね、変な子たちがいたんだよ。お金落としちゃったのかな?私も気をつけるわー」と。そしたら返ってきた母の推理がコチラ↓

母:その子達、きっとジュースとか買ってお金使っちゃったのよ。最初から、親切な人にたかる気だったんじゃないかしら?

そんなヤツいるんかい!?再び驚きましたが、少なくとも2人は確実にいたんですよね。まぁ「いつも」お金を落としてちゃって払えない、というのは不自然。誰かにたかる前提でお金を使ってしまった、と考える方が自然です。この兄妹のことは、しばらく我が家で話題になりました。「バスただ乗り兄妹」として。私、これが「寸借詐欺」という犯罪であることを知ったのは、成人後です。

終わり

ではありません。この話には後日談があるのです。

バスでの出来事から、数年後。私が中学校を卒業した後、この兄妹の兄の方が中学校に入学してきました。どうやら、学区が同じだった由。んでこの兄貴、なんと

中学校の制服姿のままバスのただ乗りをやらかし、学校に通報が来たらしい

のですorz。あいつら、治ってなかったのか…とウチの一家全員思わず脱力。そしてその後、この兄貴が障害があるんだかないんだか、といった話が聞こえてきました。人にたかる為に一芝居打つアタマがあるのに、障害?と一瞬不思議に思いました。が、制服姿で(≠身元特定容易な姿で)堂々とタダ乗りをやらかすという考えの浅さを見ると、やっぱり障害があるの?とも思えてきます。人にたかる障害ってあるのでしょうか?それともこれは「誤学習」の結果なんでしょうか?(以前、偶然お金を落としてしまった時、偶然誰かに払ってもらい、それ以後それがデフォルトになってしまった、といったケース)

投稿者: 管理人富永

関東在住。気がついたらアラフォー。女性。

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