大ヒットギャグ漫画「聖☆おにいさん」、初めて読んだのは確か単行本3巻が出た後でした。(知人から借りました)で、さっそく第2話の
「ブッダが手塚ブッダを読んで号泣しているシーン」
を読んで、「あぁ、これは私のツボに合うギャグだ」と直感し、その通りあっという間にのめり込みました。実は小学校高学年の時、手塚治虫の「ブッダ」を全巻読破していたので、(父が図書館から借りてきた)仕込まれたネタの理解が実にスムーズ。5巻くらいまでは単純に、大笑いしながら夢中で読んでいました。
しかし、6巻辺りからあまり笑えなくなってきました。読んでいてもどこかピンとこないというか、
内輪ネタで盛り上がっているのを遠巻きに見ている外野のポジションになっている、
というか。実はその辺りからキリスト教に対するマニアックネタ、特にイエスと弟子たちのエピソードが増えてきたため。キリスト教の知識が乏しい私は、元ネタが理解できなかったのです。という訳で、一時期「聖☆おにいさん」からは遠ざかっていました。
その状況を解決したのが、またしても中野京子の本
名画と読むイエス・キリストの物語 大和書房(現在は文春文庫)
でした。イエスの生涯を数々の名画と共に解説していく内容で、今までぼんやりとしか知らなかったエピソードが、詳しく解説されていました。結果「聖☆おにいさん」の内容が手に取るように理解できまして。「油の塗りすぎでユダに怒られる」やら「知らない、と3回言って鶏が鳴いたら本物」やら、もうおかしくてたまらない。
それ以後、「聖☆おにいさん」の読書に復帰。いつか来るかな〜と思っていた即身仏ネタが、ハロウィンと絡めてきた時(ゾンビという点で)は「そうきたか」と感心しました。他にも、発言小町に投稿するマリア様や観葉植物に対して乙女ゲーム張りのセリフを放つブッダ。たくさん笑わせてもらいました。
しかし最近のバンクシーや相撲ネタは、私とは相容れないようで、あまり笑えず。私の笑いのツボと相性のいい話がまた増えたらいいな、と願っています。
この記事を書くために単行本を読み返していたら、「ケータイのアンテナ」、「リア・ディゾン」なんて単語が出てきました。懐かしいなぁ、って雑誌初掲載が2006年、1巻発売が2008年ですもの。そりゃあ懐かしくもなりますわ。リア・ディゾンなんて数年前にママになってますよ。
ちなみに前掲著、「この本は宗教の本ではない」と書いてあるのですが、図書館では宗教コーナーに置かれていました。えぇ、図書館本です。中野先生すみません…