「岩月謙司」を振り返る5 本を買わなかった訳1

一番最初の岩月関連記事に、「岩月の本にはまったが、一冊も買わなかった」と、書きました。その買わなかった理由、違和感・疑問・引っ掛かりを感じたポイントを、今回から順次書いていこうと思います。まず、ざっと書き出してみたら、以下になりました。

  1. とにかく文章が気持ち悪い
  2. 「問題点を指摘はするが解決策を明示しない姿勢」が嫌
  3. いくら読んでも救いがない
  4. 時々、意味不明な文がある
  5. 「女は〜」という文章が時々不快
  6. 著者の言動が矛盾している
  7. 性的虐待についての関わりが変
  8. 相談者のほとんどが若い女性
  9. 相談者が美人ばかり
  10. 「父と娘」の関係性にやたらと執着している
  11. 元々の研究対象と現在の研究対象が違いすぎて、説得力がない

意外に多いですね。この11個の理由のうち、2.と3.は以前のブログ記事で書いたので、残りの9個の理由について書いていきます。

理由1 とにかく文章が気持ち悪い

ええ、そうなんです。この人の文章は、とにかく、とにかく気持ち悪いんです(絶叫)!!っけからフィーリング全開で恐縮ですが、それ以外に適切な表現が見当たらないのです。どのくらい気持ち悪いかというと、立ち読みしていてゾゾっと鳥肌が立ったことが一度や二度ではない、くらい。自分の身体反応にビビりつつ思ったのは、「何コレ?なんでこんなに気持ち悪いの?」という疑問。そして「こんな本、部屋に置きたくない」と即座に決断。なんだか部屋の空気が汚染されそう、というか生臭い何かが、じっとりと染み出ていくような感じがしたんですよね。もちろん「印税払いたくない」とも思ったのですが、「気持ち悪い」の理由の方が5倍くらい強かったです。実はこれが私が「岩月の本を買わなかった最大の理由」だったりします。

しかし、この人の文章には「気持ちいい」という単語が頻出するのに、当の文章はとにかく気持ち悪い。例えば、「女性は、体を使った気持ちいいことが好きです」みたいな。なぜかこの文からは、トレッキングやフラメンコといった「健全」なことは想像しづらい。R18な単語は全く出てこないのに、なぜか淫靡な気配がするんですよ。一体これはなぜなのか。一つヒントになるのは、「悦び」「一体化」という単語が、「気持ちいい」とセットで、そして同じくらい使われていること。さらに、これら以外の表現はほとんど出てこないということ。いくらでも類似表現はあるのに(心地よい・気分爽快・喜び・歓び・慶びetc)、使われていないのです。

この手の文章が積み重なった結果、本全体が気持ち悪くなってしまったのでしょう。なんというか、性行為をけしかけられているような気がするんですよね。いや、そもそも岩月の著作全体からはどうも「セックス至上主義」のような空気が漂っています。まるで、「いいセックスは全てを解決する」かのような(ダイエット成功! という話はあった)。そりゃなんであれ、悪いよか良い方がいいだろう、と思うのですが、なんでここまで人様の性生活に首を突っ込みたがるのか。その時点でキモい。そして最初に紹介した「私を信じなくても良いが決して幸せになれない」という言葉。「心に傷を負った女性は、恋人選びに失敗してしまう」という理論。おまけに著書には「精神的指導者は、すぐれていればいるほど理知的な顔はしていないものです。どこにでもいるような人の良さそうなオジサンという感じです。」なんて書いてあるんですが、多分これは岩月本人のこと。これらから導き出されるのは、

「岩月の理想とするセックスをしなければ幸せになれない。そしてその相手には、岩月がふさわしい」

という結論です。要は、岩月の主張は「ワイと理想の一発をヤったらALL解決やで!」(←鼻息荒く迫ってくる)なんですよ。これを「親切さ」で隠しつつ、「相談」に乗り、あわよくば! を狙っているのを、私は無意識に感じ取った。だから「気持ち悪い!」になったのでしょう。

しっかし、よくもここまで気持ち悪い文章が書けるもんだなぁ、と半ば呆れます。もはや才能では?(注・ほめてない)そしてワイと〜」の理屈、なんかに似てるな〜と思ったら、逮捕二度目の一夫多妻男の理屈とほぼ一緒でした。そうか、この2人は同類だったか…

投稿者: 管理人富永

関東在住。気がついたらアラフォー。女性。

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