天使にも階級がある、ということはいつのまにか知っていました。多分30歳くらいまでには。ジャンル問わず本を乱読してきた成果でしょうか。何でもぜんぶで3階級9つの階級があるそうで。「大天使」ガブリエルが下から2番目で、実はそんなに偉くない、というのは意外でしたね。偉い天使は、人間如きには関わらないらしいです。
で、「はじめてのルーブル 中野京子 集英社(現在は文庫)」を読んでいて衝撃だったのが、一番偉〜い第一階級の天使たちの姿。なんと
頭部に直接翼が生えている
というものらしい。つまり頭だけがパタパタ飛び回っている、という姿なのです。一瞬置いて出た感想は、
それって飛頭蛮!?
でした。(飛頭蛮とは、夜になると頭部だけが胴体から離れて飛び回る妖怪。中国由来。詳しくはこちらをどうぞ)著者は「えらく見えなくて困る」と書いてましたが、私の感想は「えらい、えらくない」以前の「妖怪みたい」というものでした。だって、頭だけが飛び回るんですよ!一瞬ギョッとしませんか?まぁ、一異教徒の取るに足らない感想に過ぎませんが。
神聖なのか、不気味なのか。「普通でないもの」をどう位置付けるかは、+か−かに分かれるのが普通とは言え、ここまで両極端なのかと東西の感覚の違いに驚きます。スペインの画家・ムリーリョの描く顔だけ天使は、愛らしい方だと思いますが。
蛇足:飛頭蛮についてもっと情報が欲しい方は、マンガ「地獄先生ぬ〜ベ〜」をおすすめします。かなりインパクトがありますので、少々注意。